2008年3月1日〜7日にメキシコのモンテレーで行われた、IFMSA世界総会(GA)のレポートです。

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March Meeting in Mexicoを終えて

 今回メキシコで行なわれたIFMSA本部の世界総会(GA)へ参加した18名の皆様に心より感謝を申し上げたく思います。しかし、皆様の協力で非常有意義なGAにすることが出来ました。ありがとうございました。 

一ヶ国から参加できる一般参加者数の上限が通常16名までと定められておりますが、今回はメキシコの受け入れ上限の問題から14名でした。この他日本枠以外の国際プロジェクトコーディネーター枠から2名の参加とIFMSAの本部役員(Officials)を務める2名の参加で計18名でした。これは、日本からIFMSAの本部で活躍している人が多くなってきていることの証であると思います。日本人は受動的なイメージを持たれがちではありましたが、今回はProject PresentationやProject FairにもIFMSA-Japanから幾つか出展し、日本からの発信を積極的に行なって来ました。Project PresentationではACTION プロジェクトが見事第2位を受賞し、閉会式では興奮してしまいました。今後もIFMSA-JapanだけでなくIFMSA本部で活躍する日本人が増え世界的な活動にも挑戦していくことを期待しています。

私はGAに先んじて行なわれたPre-GAのTraining New Trainer(通称TNT)というセッションに参加しました。TNTでは、IFMSAの特長のひとつである“学生を学生がTrainingすることで、活動の質を高める”を実現するため、Trainingワークショップを開くトレーナーを育成するワークショップです。16名しか参加できないワークショップでよりアットホームな雰囲気で自由に話すことができて楽しむ余裕があります。トレーナーが気をつけるべき事柄やSkillに関して学び、どうやってワークショップを作るのかについて3日間トレーニングを受けました。GAの3,4日目には実際に自分たちでトレーニングワークショップを構成し、トレーニングを行いました。パートナーとの意思疎通がなかなかうまくできず苦労をしましたが、周りの心温かな仲間たちに大いに支えられ何とかIFMSA公式トレーナーになることができました!

3月1日から始まったGAでは、午前中はPresident Session、午後はトレーニングやアジア地域のメンバーでミーティングを行い、夕食後PlenaryというIFMSAの最高意思決定機関である総会本会議が行われました。前回のイギリスでのPlenaryは、意見が飛び交いトラブルも多く夜遅くまでダラダラと続き体力的にも辛かったのですが、今回は話し合いも比較的スムーズに進み、2度目ということもあり内容についていくことができたこともあって長時間のPlenaryを楽しむことができたと思います。Plenaryでは規約の変更や様々な報告書の承認、そして来年度(2008年10月−2009年9月)の理事の選挙や来年春の世界総会の開催国を選挙しました。来年の春は北アフリカのチュニジアでの開催が決定しました。近い将来日本でも世界総会が開催する日を今から楽しみにしています!!

今回の世界総会で強く感銘したことは、各国から参加している人が自分の「役職」にとても誇りを持って活動しているということです。冒頭に紹介ように参加人数が制限しているため、各国からの参加者の多くは各々の国で役職を持っていることが多いです。Local単位での活動(ドイツなら州内にあるいくつかの医学部で構成されていますが、日本なら各大学での活動がこれに当たります。) が活発な国も多く、その中でLEO,LORE、地域トレーナー責任者などを務めている人たちもGAに参加していました。彼らの責任感とアクティブさ、自分の仕事に対する誇りは見習うべきだと強く感じました。初対面で聞いてもいないのに、「自分はLEOに選ばれたんだよ!!(LEOになるのもなかなか大変な国もあるようです。教授の面接とか。) LEOの仕事はね、君も知っているとおり、中々大変だけどね、ボクは今後こんなことをしていきたいんだ。ところでさぁ、今さっきの議論に関して君どう思う?僕はさぁ〜〜(以下略)」と言った感じで自己紹介してくれます。日本では自分のことについて紹介する機会は少ないと思います。これから国際会議や交換留学で海外へ行く人は是非一度自分のことと、自分が取り組んでいることの概要について一度整理してみるとよいかもしれません。

会議中、何度も明らかに「英語が聞き取れない」を超えるような壁にぶち当たりました。おそらく日本語でも考えたことがない、初めて聞く、触れる内容だったためです。例えば医療系の学生が考古学のとても詳しい内容のゼミに予習もせずに突入してしまった状況をご想像頂ければと思います。今回のテーマ「Migration&Health」も日本国内で生活している間はあまり意識したことがありませんでした。しかし、頭脳流出や移民の問題について海外の人はある程度の知識を持って、そして自分の意見・見解をもって話し合いの場に臨んでいたように感じます。この差は日頃の生活環境に大きく左右される部分が多いとは思いますが、日本でも近く看護師不足解消のためフィリピンからの看護師受入れが本格的に始まるなど私たちにとっても身近な問題となりつつあります。今回のテーマに限らず、医学の教科書に載っていることだけを知ればいいのではなく、日本国内で起こっていること、そして世界で起こっていることに目を向け、何が起こっているのかを把握し、そして自分の意見を持つことを目指し、IFMSA-Japanは今後も世界とのつながりを深めながら活動を展開していきます。

 最後に日本から参加した18名の皆様に心より感謝申し上げます。この18名でIFMSA2008年春の世界総会に参加できましたことを誇りに思います。これからGAに参加される皆様も、世界に怯むことなく頑張って欲しいと思います。本当にありがとうございました。


IFMSA-Japan President 2007-2008 左近 郁絵



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3月のGAメキシコに参加いたしました、会計の東邑美里です。

今回は初GAでしたが、GAに行って世界の他の国のIFMSAの活動を知りたい、IFMSAに関わっている人と交流を深め、互いに学びあいたいという目的をもって参加しました。また、テーマであるMigration and Healthは日本ではヨーロッパやアフリカに比べてなじみの薄いものであるように感じられたため、Pre GAの前に皆でPre Pre GAと称した勉強会を開き、知識を入れてPreGAとGAに臨みました。

多少の知識は入れていったものの、PreGA の段階から自分の前に高いハードルがあり、それを乗り越えるのが途方もない作業のように感じました。そのハードルとは、第一に言語の壁、第二に知識の壁、第三に表現力の壁です。

GAは全体的にみてヨーロッパ中心の参加者が多く、議論もヨーロッパの人がリードしているため、スピードも速くさまざまな訛りがあるなか、社会問題に関する英語の議論についていくのは至難の技でした。また、ヨーロッパの人たちが自他国の状況を、統計を含めてこと細やかに把握しているのには驚きでした。普段から社会問題に興味を持ち、常に自問自答して考えていくことの重要性を実感しました。さらに、せっかく意見があっても、間違いを恐れて言えなかったり、言えたとしても順序だてて言えなかったりと、もどかしい思いをしました。一方、ヨーロッパやそれ以外の国々の人が論理的に自分の意見を主張し、英語があまり得意でない人でも相手を自分の中に引き付けてしまうすばらしいプレゼンをしているのを見たことは、私の今後にとって良い刺激になったと思います。

President SessionとNMO Management Sessionでは、各国のIFMSAの組織形態、運営方法など構造的なものを知ることができました。VPEや事務局長がいなかったり、Local Officerが存在したり、National Assemblyを6回も開く国があったりと、それぞれの国の事情に合わせた形でIFMSA-Japanとは全く異なる構造や運営方法をとっていることは、私にとってとても新鮮でした。

Regional Meetingでは、日本と同じアジア・太平洋の国々の人と意見を交わすことができました。そこで気付いたのですが、アジアの国々に共通して言えるのは、欧米ほどStaffに対するトレーニングが普及していないということです。原因として、トレーニングの意義が広く認識されていないことや、トレーニングをするためのトレーナーがいないということがあげられます。トレーニングは、知識を得て弱点を強化し、現在の自分の活動の可能性を広げるとともに、将来に向けて一人の人間としてレベルアップするよい機会となります。IFMSA-Japanでは3月29日、30日に新たなトレーニング企画として、国際舞台での活躍を視野に入れた「IFMSA-Japan Training DAY  : 世界に目を向けて!」が開かれますが、日本でも今後このようなトレーニングをどんどん普及させていけたら良いと思っています。

 また、GA全体を通して、IFMSA全体から見てアジアは比較的マイノリティであるという状況を改めて実感しました。しかし、活動内容自体は日本も他のアジアの国々も決してヨーロッパに劣ることはなく、IFMSA-Japanがヨーロッパの国々よりはるかに多い、50近くの加盟大学を持って活動していることは、我々の強みでもあります。今後アジアがIFMSA全体にとってより大きな存在となるためには、海外の国々の情報を知るだけでなく、日本やそのほかのアジア諸国の活動状況をもっと世界に発信していく努力が必要だと感じました。

 

このGAで学んだことを、今後のIFMSA-Japanでの活動に還元してまいりたいと思います。GA中苦楽をともにした17人の日本人デリゲートの皆さん、おつかれさまでした。


IFMSA-Japan 会計 2007-2008  東邑 美里
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